FE試験、先日の4月に受けてきました。
午後試験の点数が70点弱くらいで微妙な出来ではありますが、まあなんとか受かりました。
今回は試験のコツや感想をまとめていこうと思います。
1.FE(基本情報技術者試験)とは
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が、通常毎年4・10月の第三日曜に開催している情報処理の国家試験のことを指します。
対象者像は「高度 IT 人材となるために必要な基本的知識・技能をもち,実践的な活用能力を身に付けた者」となっています。情報処理技術者試験制度のスキルレベル2(スキルレベルは1から4が設定されている。)に相当する。2000年度(平成12年度)までの名称が第二種情報処理技術者試験であったことから二種という略称を用いる人もいる。【Wikipediaより引用】
といってもわかりにくいので、特徴をまとめてみた。
特徴
- システム開発者・利用者の双方に必要な広い分野の基礎的なIT知識・能力を問う試験
- 主にシステム開発会社の新卒若手社員や情報系の学生が多く受験している。
- 「アプリ開発の知識をつけたい」など実務にすぐ生かせる知識は身につかないが、世の中のいわゆるシステムというものの大枠のイメージをつかむのに役に立つ。
- 応用情報技術者試験やセキュリティスペシャリストの応用資格の土台となる知識をつかむ。
1.1 試験概要(合格ライン、形式)
午前
試験時間150分。四肢択一式(マークシート)で80問出題され全問解答。素点形式で採点され60点以上で合格。
問題番号 | 内容 | 得点 |
問1-50 | テクノロジ系
(コンピュータ科学基礎・ハードウェア・稼働率・ソフトウェア・論理回路・データベース(SQL、正規化)・ネットワーク・セキュリティ・設計) |
すべて1.25点×80問
|
問51-60 | マネジメント系
(DFD・開発規模、工数など) |
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問61-80 | ストラテジ系
(全体計画立案・業務改善・契約タイプ・経営戦略・ABC分析・利益や費用の計算・関係法規など) |
|
合計 |
100点 |
午後
試験時間150分。素点形式で採点され60点以上で合格。こちらもマークシート式
問題番号 | 内容 | 小計 | 得点 |
問1 | 情報セキュリティ | 12点 | 1問解答=12点 |
問2 | ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメント、経営・関連法規など | 12点 | 4問解答=48点 |
問3 | 12点 | ||
問4 | 12点 | ||
問5 | 12点 | ||
問6 | 12点 | ||
問7 | 12点 | ||
問8 | アルゴリズム | 20点 | 1問解答=20点 |
問9 | C言語 | 20点 | 1問解答=20点 |
問10 | COBOL | 20点 | |
問11 | JAVA | 20点 | |
問12 | アセンブラ | 20点 | |
問13 | 表計算 | 20点 | |
合計 | 100点 |
1.2 試験の統計
- 受験者の年齢層は10代半ばから50歳代と幅広い
- 合格者の平均年齢は24歳~26歳
- 受験率は60~70%(低い)
- 合格率は30%弱を推移
→ここ重要、「基本」という名前とは裏腹に受かる人はあまり多くない。
2.試験の感想
実際に受けた平成29年度の春試験の感想はこんな感じ
- 午前問題は、演習で解いた類題でみたいなのばっかだった。
- 午前でも、時々知らない単語がでて、自信のない問題も数問があった(消去法で答えて、半ばあきらめて答えた。)
- 午後問題のデータベース、アルゴリズムがむずかった。アルゴリズムの過去問は2,3問(難しくないもの)だけ解いていて、解ける自信を持って試験に臨んでしまったので、すげー焦った。実際に7問中1,2問しかあってなかった。時間をとられJAVAを解く時間が減り、4点ぐらい無駄に落とした。
- プログラム系で25点くらい落としたとはいえ、非プログラム系は演習を積んでいたので、ほかの失点が少なくなんとか受かった。
3.試験に気づいたこととコツ
勉強をしていて、実際に試験を受けて感じたことをまとめると、こんな感じ。
- 問題になれる必要はあるが、午後問題の問7以前を解くのに必要な知識は、午前問題の知識の勉強で身につく。
- 午後の配点を見てもわかるように、問8のアルゴリズムと問9-13のプログラム系の問題が40点配点あるので、プログラムの変数や繰り返し文などの読み取りに慣れることに重点を置くべき
→プログラムの概要がわからないと、文法知識に照らし合わせて解ける問題以外の大問の8割を落とすことは、起こりうる。そこを落とすと、60点のうち数問しか落とせないという状況に陥ってしまいます。
- 過去問からの出題が多く、問題の約半数ほどが過去問題のオマージュやリユースなので、ネットやテキストを使い演習をすることをお勧めします。
→テキストでカバーされていない、知識が出ることもしばしば。
今思うと、ここを使えばよかった。基本情報技術者の過去問を解ける便利なサイトはこちら
4.どう勉強すればいいの?
特徴をまとめてきたけど、結局どう勉強すればいいの?って感じですよね。
簡潔に言うと、
非プログラム系
- 1-2周午前問題のテキストを読み、情報系の単語に慣れる。
- 答えを見ながら、テキストの午前問題を解く。
- 答えを見ずに、午前問題の8割くらい大体の解法がイメージできるようになるまで、2の演習を繰り返す。
プログラム系
- 問9-13のプログラム系言語を選択し、基本的な構文の理解に努め、前後の1,2文を読んで、解けることを目指す。
→期間がなく、プログラム言語を身に着ける自信がない方は表計算に手をつけるのもあり。
→C言語はポインタとかがやや複雑なので、入門者向きではないかも。
→私はJAVAを選択しましたが、クラスとかインスタンスとかのオブジェクト指向をしっかり理解することが大切だと思います。
- 長いプログラムをイメージできるようになるために、実際の問題の演習をする。
総合
- あとはひたすら、実際の制限時間で解く練習をすべき。
→筆者は実際の時間では解かず漫然と過去問を単発で解いていたので、本番の午後問題で少しパニクッてしまいました。そんなことを防ぐためにもやりましょう。午前・午後問題ともに(アルゴリズムが難しくとも)8割以上とれるようになれば、合格の可能性は高いように思います。
→個人差はありますが、ここまでやるのに、1~3か月を目安に進めるのがよいかと思います。
5.終わりに
以上、FE試験の特徴と感想等をまとめてみました。お勧めのテキストと試験の申込み
のリンクだけ張っておきますね!
この本あたりで過去問やると、試験耐性つくかと。
試験範囲の理解を深めるのには、図が豊富なこういう本がお勧め